日本初ブラックアウトから3年、コロナ禍の中で最低限の災害対策について考える

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 3年前に日本初のブラックアウトを引き起こした北海道胆振東部地震から、明日でちょうど3年です。「ブラックアウト」とは、経済産業庁・資源エネルギー庁のwebサイト内における関連の記事によりますと、「大手電力会社の管轄する地域のすべてで停電が起こる現象」を意味するとされております。

 3年前の9月6日未明(3時過ぎ頃)、札幌では中規模程度の地震が発生、「一応外へ出て少し様子をみると無難だろうか」という状況でした。地震から10分少々程で外へ出た頃にはすでに辺りは真っ暗でした。車に乗り、すぐ近くの大きな通りへ出てみても街灯や信号は一切点灯しておらず、最初は自分の車両が照らすライトの他、3~4台の車両が同じようにゆっくり走りながら照らすライトの光以外、目で見える世界の全てが真っ暗でした。その後すぐにどんどんと、外をゆっくり走り出す車両の数が増えていきました。

 震源地付近の厚真町では震度7を観測したこの地震により、この日は北海道内のあらゆる所が停電になり、札幌の街では早い時間のうちに米飯の類は売り切れてしまう中、

水道やトイレは、使える所もあれば、使えない所も多数発生
コンビニエンスストア等のお店では少なからずの店舗が現金対応のみの状況、買える食料も残っている駄菓子・つまみ・スナック類程度
ガソリンスタンドは多くで(ガソリンの)売り切れ発生、販売中のスタンドでは最後尾がどこかわからないほどに長い車列が発生

このような状況になりました。そして、この日は未明から朝~昼~夕方と過ぎて、夜になっても

電池式の物以外、灯りもテレビも家電は何もかも使えない
冷蔵庫も冷凍庫も無論止まっている
(一部では)どこかから水を運んでこないとトイレを流せない、水道やシャワーも出ない

 そのような状況でした。翌朝札幌の街の電気は大部分で復旧したので、比較的すぐに街は正常化しました。ただ、もしこれが

真冬であったら?
また
復旧がこんなスムーズになかなかいかなかったら?

 そう考えた場合、特に真冬は暖房をつけない限りマイナス何度という世界にいなくてはいけないような北国の人間にとって、少々真剣に向き合わざるを得ないシミュレーション事例です。

 さらには、コロナ禍がなかなか簡単に終結しない状況に直面している現在、以下のような事例も必ずしも絶対あり得なくはない災害シミュレーション事例として浮かび上がってきます

厳冬期にデルタ株に代わり今度は〇〇株が流行、我が国では移動制限に関しては形式的には要請ながらも、事実上外出禁止令が出たにやや近い状況に陥ってしまった。
そんな中、深夜に震度5の大地震および関連して大停電発生。〇〇株は凄い怖いけど、暗いし寒いし水も出ない状況。避難所へ行ってもいいものだろうか?どうしよう。

 勿論本来は考えたくもないような嫌な事例ですが、反面で、嫌な事例を想定する事で、最低限の災害対策でも極力充実させておく事が現在いかに重要であるかが浮き彫りになってきます

 以下では一般的な災害対策の基本的なグッズの確認・非常食関連についての言及等は当記事としては割愛致しておりまして、上記ブラックアウトの体験や各種シミュレーション等から考えられる事を基に、ブログ形式の体からは中小企業・個人事業主のアドバイザーとしてリスク管理的視点からあらためて強調させて頂きたい点について記載致しておりますが、内容的には結局の所あらゆる一般個人様に該当するお話にもなります。

 どんな場合でも災害状況で一般的に大変な事はまず「トイレの水を流せない事」と思われます。ですのでまず、水が止まった時にトイレを流したり、その他、水で絞ったタオルで随時顔や体を拭けるようにするための衛生管理用水を常備しておくと安心です。トイレの大洗浄では最低5~6ℓ程度は必要なため、最低限1人について10~20ℓ程度、可能であれば30~40ℓ程度をタンク等に常備しておき、一定期間毎に水を新しい水と交換しておくとよいのではと考えられます。(北国では冬期間に保管している水をうっかり凍結させる事のないよう、保管の在り方には注意が必要です。なお、上記5~6ℓ程度のトイレの大洗浄の水は一般的にはバケツに入れて流すことになりますので、少なくとも一つはそのように使えるバケツを保管しておくことも必要になります。)

 次にもし真冬に大規模停電が発生した場合、北国であればあるほど暖をとれない状況が長時間続くと危険ですので、誰でも簡単にできる最低限の対策としてはまずカイロを一定数災害時用に確保しておく事が、手軽かつ現実的に暖をとるための対策と考えられます。(カイロは実際に開封して使用してみると、すぐには全く暖かくならない事、そして一定程度の時間が経過した後、いつのまにか逆に驚嘆するほど暖かくなっている事に、気付かされます。なので、真冬に停電等が起こった場合まず早めに幾つかすぐ開封すると決めておく事も一つの考え方と思われます。)そして、できる限りには、カセットコンロ・電池式灯油ストーブのどちらか、または可能であれば両方を、災害時にも使えるように保管・利用しておく事ができるとベターです。直接暖をとるという意味では電池式灯油ストーブを保管し、随時利用できる事が理想的です。一般的な電池式灯油ストーブは非常に時間はかかりますがお湯を沸かす事もできるので、お湯を沸かして暖かい食べ物や飲み物を作る事もできます。ただし電池式灯油ストーブを利用する場合、冬期間にそれを使うための「灯油」もポリタンクなどに入れて同時に保管・利用可能な事が前提となりますので、そのような運用がもし各種事情により現実的でない場合には、カセットコンロを随時利用可能なようにしておくという事が現実的な暖をとるための、上記カイロの保管に続くベターな災害対策と考えられます。カセットコンロは電池式灯油ストーブのように用途は直接暖をとるためのものではなくても手早くお湯を沸かしたり調理したりすることができるため、カセットコンロを利用してできあがった温かい食べ物や飲み物を通して間接的に暖をとることができます。また、電池式灯油ストーブでお湯を沸かすのは非常に時間がかかる(やかんの水半分の沸騰に20~30分程度をみておくと無難です)ため、電池式灯油ストーブを保管・利用している場合でも、別途、カセットコンロをお湯を沸かしたり調理するために保管・利用する事は可能であるならば十分に意義があります。電池式ストーブの保管・利用は不可能ではないが、好みでカセットコンロのみ保管・利用しておくという考え方も、あり得るとも思われます。

※追記:カセットコンロ・電池式灯油ストーブに関しては、性質上、ご自身の居る建物や区画での使用が可能かをまずご確認頂きまして、可能でない場合には、事前に使用が可能な別の場所での活用をシミュレーションしてみたり、あるいは別途、各種ポータブル電源等と各種電化製品の組合せで代替になり得るような実現可能手段を探してみるなど、トラブルのないようにご環境に合いました対策を進められるように心がけ下さい。

 上記①(衛生管理用水の確保)および②(暖をとる方途の確保)の点に関しては、もしまだ準備されていない場合は特に準備される事がおすすめです。これらを実行しておく事により、上のような嫌な事例が起こった場合、(もしご自身の居る建物が倒壊していたりあるいは倒壊しかねないような状況であるというような建物の被害状況がかなり大きいような特段の場合は格別とはなりますが、そうでさえなければ、)密になりかねないような避難所へ必ずしも行かなくても、とりあえずは普通にトイレを済ませる事ができますし(※集合住宅で特段の指示が出たりしたような場合を除きます)、シャワー代わりに水で絞ったタオルで体を拭いたりもできますし、最低限カイロがあれば寒さのあまりに何もする事ができないというような状況に陥ることを防ぐ事もできます。また、カセットコンロか電池式灯油ストーブを保有して利用にも慣れておくことができれば+αで温まることもできますので、上記のような嫌な事例でも慌てる事なく、落ち着いて情報収集を行ったり連絡を取り合ったり等して状況対応を進めていく事ができます。

 その他あらためて気をつけておきたいのは「電源の確保」です。特に上記のような嫌な事例では、大地震・大停電というそれだけでも非常事態であるという状況の背景が、感染症が依然として猛威を奮い続けて人流を徹底抑制しようとしている状況という、二重の非常事態下になります。感染症がなければ本来会ったり皆で集合して話していたような事も可能な限り電話やSNS・ビデオ通話等で済まそう(済ますべき)という事になります。ですので、携帯やスマホ・タブレット・ノートPC等の電力をどんどん消耗する形になるものと思われます。特に発電機や車での発電を頼れない方々の場合、手持ちの機器に使える電池やバッテリー類を使い切ってしまったらなかなか他人と連絡が取れない状況になってしまいますので、電池やバッテリーの量がそのような状況を想定して不十分かもしれない場合には、多少十分すぎる程度に確保しておくことができましたら安心ではと思われます。また、比較的安価なものでもいわゆる「ポータブル電源」に該当する物を購入し稼働準備しておく事ができましたら、各通信機器の充電に使えるだけでなく使用電力の低い家電も使える状況になりますので、特に発電機や車での発電を頼れない方々の場合、必須ではなくとも、「ポータブル電源」を1点または複数もし購入・稼働準備しておくことができるならば、より心強いのではないかと思われます。
 
 コロナ禍では感染を防ぐ為、できる限り人に会いたくないという方々がどうしても増えてくる以上、コロナ禍前にましてなにかと他人に頼りづらい雰囲気に突入している状況と考えられます。当記事内容が今後参考になりそうな方々は是非参考にして頂き、負けない中小企業・個人事業としてリスク管理強化を図って頂けれましたら幸いです。

 (企業体力の小さな事業者様の戦略構築等へ集中させて頂くため、コロナ騒動収束までの間、一般新規各種アドバイザーサービスのお申込受付に関しましても、主要クライアント様対象であります年商10億円以下の国内事業者様に限定させて頂いております。)

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